風林火山の名のもと中銀スタで白熱の一戦

 ワールドカップ開催によるJ1リーグ中断期間を経て、ガンバ大阪はそこから一気に5連勝。ここで選手も、そして応援するサポーターもが「これはひょっとして、、、」と思った矢先、その連勝を止めたのは元ガンバ指揮官の西野監督が率いる名古屋グランパス。

 しかし、ここで勢いが止まって足踏み状態が続くと、一気に下位まで沈んでしまうのがJ1の怖さ。上位で踏ん張るためにも落とせない1戦となったのが、【2014年J1・第21節】ヴァンフォーレ甲府 vs ガンバ大阪の試合でした。

20140823 山梨中銀スタジアム / Yamanashi Chuo Bank Stadium

小瀬へはJR甲府駅から直行バスで

 ヴァンフォーレ甲府のホームスタジアムは、山梨県甲府市にある山梨中銀スタジアム。小瀬スポーツ公園の敷地内にあることから、地元ファンは「小瀬(こせ)」と呼ぶことが多いようです。

 公共機関でのアクセスとしては、JR中央本線、身延線が乗り入れる甲府駅からのアクセスが便利。試合開催日は連絡バスが出ていて、スムーズに行けば約30分ほど。帰りは混雑を考慮して1時間弱ぐらいで計算しておいた方が安心です。

山梨中銀スタジアム

 遠方から車でアクセスする場合には中央自動車道の甲府南インターが最寄りになると思います。ただ、甲府駅周辺での観光やグルメを遠征プランに組み込む場合には1つ西側の甲府昭和インター、石和温泉周辺で温泉や観光を楽しむ場合には1つ東側の一宮御坂インターからアクセスするのが良さそう。スタジアムには無料駐車場があるほか、民間の駐車場が1000円ほどで開放されているので、車で直接アクセスできるのも便利ですね。

20140823 JR中央本線115系

 甲府駅を利用する場合、新宿からだと特急の「スーパーあずさ」「かいじ」で1時間半ほど。しかし、この日は試合がナイターということで時間に余裕があったので、中央線の高尾駅から普通列車で現地に乗り込むことにしました。新宿→高尾間は快速で1時間弱、さらに高尾から普通列車で1時間半ほど。途中で特急の通過待ち6分停車×2回というアウェイの洗礼もありましたが^^; それでも風景を見ながらのんびり足を運ぶというのも悪くないものです。

寄り道するなら桔梗信玄餅の工場がオススメ

 この日は地元ヴァンフォーレ甲府のサポーターにガイドしていただき、スタジアムに行く前にちょっと寄り道。山梨銘菓である桔梗信玄餅の工場に連れて行ってもらいました。ここで食べたのが、桔梗信玄ソフト(390円)。味付けされたソフトクリームに黒蜜をかけ、さらに周囲には信玄餅がトッピングされるという豪華なトッピング。甘いスイーツ好きの方にはぜひオススメ。他にも信玄餅のアウトレット品や野菜など地元特産品の販売などもあって、ここだけでも充分楽しめる観光スポットです。

桔梗屋工場/一宮店

焼き物も充実!小瀬のスタグルはいいぞ

 さて、そんな寄り道しながら山梨中銀スタジアムへ。スタジアムの周囲では、屋台からもくもくと煙が。焼き鳥やソーセージがその場で焼かれていて、ビールのお供にはぴったり。

20140823 山梨中銀スタジアム / Yamanashi Chuo Bank Stadium

 開放的な雰囲気も相まって、ついつい食べ過ぎてしまいそうな予感。なお、スタジアムの外周だけではなくて、入場ゲートをくぐった先のスタジアム内部でもいろいろ焼かれているので、小瀬でグルメに困ることは無いハズ(ゲート通過後の再入場も可)。どれも美味しそう、、、!

20140823 山梨中銀スタジアム / Yamanashi Chuo Bank Stadium

 あと、小瀬ならではなのが、ビールをリユースカップで提供してくれる点。これは最初にビールを購入するときに、カップ代として100円多く支払い、使用後に回収スタンドへ返却するとカップ代が返ってくるというシステム。プラカップなどを使い捨てない素晴らしいアイデアだと思いますし、カップにはヴァンフォーレ甲府のロゴと、マスコットのヴァンくん&フォーレちゃんのイラストもあって、なかなかいい感じ。

 そして車の運転をしつつ各所をガイドしてくださった甲府サポーターを差し置いて堂々とビールを飲む暴挙。ホントすみません、、、^^;

 つまみは焼き鳥屋鶏皮をチョイス。他にもネギマやつくねなどありましたが、どれも5本セット500円というお手軽価格。その場で焼いてるので、ふんわりモチモチ。上の写真で半分減ってるのは、待ちきれなくて速攻で食べ始めてしまったからです^^;

大自然と信玄公に見守られるスタジアム

 さて、食べてばかりもいられないので、そろそろ本腰入れて応援開始。この日は、事前の予測以上にガンバサポーターが駆けつけたようで、ガンバ側であるアウェイゴール裏はびっしり超満員。試合前には雨が降って悲惨なことになってましたが、通り雨が過ぎればいつもの熱狂モード。密度が濃い分だけ応援にも熱が入っていました。

20140823 山梨中銀スタジアム / Yamanashi Chuo Bank Stadium

 そこに入りきれなかった(自分含む)サポーターは、甲府サポと同居する形で、メインスタンドやバックスタンドに陣取っていました。入場直後はガラガラでしたが、試合直前になるとこちらもかなりの混雑。夏休みということもあって、子ども連れで訪れたファンも多かったようです。

20140823 山梨中銀スタジアム / Yamanashi Chuo Bank Stadium

 そしてホームとなる甲府側のゴール裏。熱狂的なのは当然ですが、印象に残ったのは武田信玄と風林火山を模した大旗。これがめちゃくちゃカッコイイ!地元ファンに愛されてるクラブだなぁというのも伝わってきますね。

20140823 山梨中銀スタジアム / Yamanashi Chuo Bank Stadium

 上の写真ではまだ席に余裕がありますが、試合直前ともなるとこちらも大入り。なかなか勝ち切れない試合が続いているということもあって、勝利を求める横断幕も掲示されていましたね。

20140823 山梨中銀スタジアム / Yamanashi Chuo Bank Stadium

 試合では甲府が先制し、その後は均衡した展開に。なかなかガンバのペースにならない中で宇佐美、そして遠藤と得点を決めてようやく逆転に成功。しかしガンバが2人の選手交代を行った直後に甲府が同点ゴールを決め、すぐにダメ押しの3点目。ここで万事休すと思いきや、延長ロスタイムに入ったところでガンバが執念のゴールを決めて同点に。甲府1-2ガンバという途中経過から、後半40分すぎに目まぐるしく動く試合展開となり、結果は3 – 3の同点。最後の最後は観る方も、そして選手にとっても非常にキツイ白熱した試合展開になりました。

 そういえば、自分の1つ前の席で観戦していて、帰りの渋滞を避けるためにと後半40分で席を立ってしまった方々がいたのですが、この試合の最も白熱した後半残り5分+ロスタイム5分を全く見ないまま小瀬を後にしてしまったわけで、、、非常に勿体ない^^;;

劇的な試合、幻のヒーローインタビュー

20140823 阿部翔平 / Shohei Abe

 ガンバが同点に追いついてしまったことで、複雑な心境になったであろう存在が、右から2番目に写っている甲府の阿部翔平(あべしょうへい)選手。2006年から名古屋一筋でプレイを続けながらも2013年をもって退団。2014年に甲府に加入したわけですが、これまでの通算246試合で得点なし。キーパー以外で得点0、それでいてここまで第一線で活躍し続けるというのは驚異的なことですが、ついに247試合目にして悲願となるリーグ初得点! リーグ記録とともに価値ある決勝点になるハズが、最後の最後引き分けに追いつかれてしまったことで、ヒーローインタビュー、そしてお立ち台でのパフォーマンスは幻となってしまいました。。。

 ガンバのサポーターとしては負けずに引き分けたことは何よりですが、阿部選手の喜びの声を聞きたかったのも事実。試合終了までどう転ぶか分からないのがサッカーの魅力であり、難しさということを痛感した試合でもありました。次こそはすっきりとした形でのリーグ2点目、期待してます!

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